これも患者さんからよく聞かれる質問ですが、
『今の状態は冷やしたほうがいいの?
温めたほうがいいの?』
とよく聞かれます。
これも私の見解でお答えします。
最初に言っておきますが
冷やして悪くなることはあまりありませんが、
温めて悪化する場合はあります。
ですので迷ったら冷やしてください。
まずは冷やしたほうがいいケースについてですが、
あまり難しく考えず、
痛かったら冷やしてください
最近はこれについては専門家の中でも意見が分かれるようになっていますが、私の見解としては、
痛い = 炎症
という状態になっているのが通常です。
炎症とは?
ケガをした際、またはけがをした自覚は無くても、組織を傷つけたり傷めたりした際に起こる、体内の反応を指します。細かいことを言えば、血管が拡張し、血液成分の組織への漏出、白血球の炎症組織への侵入などが起こった状態です。
シンプルに言えば、組織が傷つき、傷口から出血や、血管内の成分が外に漏れだします。
これがいわゆる『腫れる』ことに繋がります。
この『腫れ』とはケガを治すには必要な反応ですが、腫れすぎてしまってはケガの回復を遅くしてしまいます。
冷やすということはこの『腫れ』を最小限に抑えるために行います。
冷やすときの注意点としては、
まずシップには冷やす効果はありません。
よく
『冷シップと温シップ』どっちがいいの?
と聞かれますが、これは正直どちらでもいいと私は思います。
保冷剤、もしくは氷嚢などを使って患部を冷やしてください。
10分~15分を1日に3回ほど
程度によって、時間や階数は違いますが、
ケガをした当日であれば、15分を3回ほどしっかり冷やしてください。
温めたほうがいい場合は、
血流をよくしたいときです。
先ほどの炎症反応に対して、温めるということをすると
損傷した部位での炎症が強くなり、場合によっては悪化することがありますので、炎症が疑われる場合には温めないほうが良いでしょう。
温めたほうが良いときは、
・肩や首が凝っている
・腰が張っている
・足が冷えている
・しびれる気がする
などです。
しびれるときは神経を圧迫している可能性がありますので、これには温めることが有効です。
温める方法としては、
簡単な方法はゆっくりお風呂につかることでしょう。
それ以外では、
患部にホッカイロを当てる
電気毛布などを使う
などが簡単でしょう。
血管は全身繋がっていますので、血流をよくするには、患部だけを温めるよりも、全身が温まる方法を取ったほうが効果的でしょう。